人は死んだらどうなるの?
死後について、神道と仏教では考え方が異なります。
仏教の考え方では、この世の中は苦しみの世界で、人は迷い生き続けています。
その迷いから脱するために仏門に入り修行をし、日々お経を唱え徳を積むことで自らの煩悩を捨て悟りの境地に入り、死んだのち迷いのない涅槃(ねはん)の状態になることを理想とします。
いわゆる六道(天道、人間道、餓鬼道、畜生道、阿修羅道、地獄道)への生まれ変わりなどなく、成仏して天国へ行くことを望みこの世の中から離れます。
神道の世界には人生とは何か?この世とは何か?の様に教えを説くようなものはおりません。仏教では教えを説くものが存在するので「教え」という文字が入り「仏の教え」となりますが、神道ではそのようなものは存在せず、自然界そのものでもある神が「示す申す道」神の道として、神という存在に対しての思いと、神という存在を通して自分を見つめる心、人を思う心が教えの様なものになります。
他のものを思いやる心が原点となる神道では、亡くなられた人も残した家族を見守る神様となります。家族を思う心が肉体から離れ、その依り代となる霊代(霊璽・れいじ)に宿り常に近くに寄り添っています。
この点が仏教と神道の考え方の大きな違いです。