神葬祭について
神葬祭は仏教でいうお葬式にあたるものです。
教えがありませんのでそのしきたりは地域などによって多少異なることがあります。
現在の日本で行われる葬式の多くは仏式で、神式は全体の2%程と言われています。
これは昔、役所の業務をお寺が代行していた経緯によるもので、人が亡くなると確認の為に出向いた僧侶が手を合わせたことが葬式の始まりともいわれていることから仏式が大半を占めることになったとも考えられます。
神式での流れとしては、
身内の者が亡くなると先ず最初に神棚に手を合わせてご報告をします。神前で生前お守りいただいたことへの感謝を述べるとともに葬儀が無事に行えることを祈ります。そして、一般的な
忌明けとなる50日祭までは故人のための祈りに専念しますので神棚参りは中断しますと告げて、神棚の前に半紙を貼ります。
神葬祭は通夜祭及び遷霊祭と葬場祭(告別式)及び火葬祭、帰家祭それと十日祭からなります。
1日目の通夜祭では参列したすべての人が故人にお世話になった感謝の気持ちを伝えます。遷霊祭では故人の御霊を霊代(霊璽)に移します。
2日目の葬場祭では神主が故人の人生を祝詞として奏上し参列者の感謝の気持ちを伝えます。火葬祭では、神主が祝詞で故人に肉体を火葬場に運んだことを伝え、火の神様に無事火葬が済むことを祈ります。帰家祭は自宅に戻り仮祭壇に霊代(霊璽)と遺骨を安置し、故人に火葬場から家に戻ったことと葬儀が無事に終了したことを伝えます。十日祭は本来亡くなられてから十日後に執り行いますが、告別式当日に帰家祭と合わせて行うことが多いです。
そして五十日祭を迎え、埋葬祭で肉体は奥津城に入り霊代(霊璽)は祖霊舎(それいしゃ)に納められ家族を守る神様になります。
忌(故人への祈りに専念する)の期間中は神社への参拝は遠慮しますが、
五十日祭が忌明けとなりますので、それを過ぎれば神社参りも差し支えないと思います。
また、年明けが忌中と重なる場合は、忌明けのタイミングで神棚のお札も交換すると良いでしょう。